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【ライブレポート】THE BACK HORN - 「KYO-MEIワンマンツアー」~アントロギア~

今年5月から7月末まで開催されたTHE BACK HORNのニューアルバム『アントロギア』の全国ツアー。
私は以下の公演に参戦してきました。

・2022年5月15日 Zepp Namba(大阪府)
・2022年5月22日 Zepp Fukuoka(福岡県)
・2022年6月18日 郡山HIP SHOT(福島県)
・2022年7月30日 金沢EIGHT HALL(石川県) ※ファイナル

当初、福岡と金沢だけ行く予定だったんですが、
ツアー初日の横浜公演が終わった後に、ついうっかり(?)セトリを見てしまい…気がついたら2公演増えていました(笑) 。
25周年の前年だったり、これからマニアックヘブンが控えてるかもしれないと思って控えめにしてたつもりだったんですけどね、そういうのは性に合いませんね、次回からは沢山チケット取りますね。

 

ツアー終わったらガッツリレポする!って決めてたのに、
各地楽しみすぎたお陰か、感想を全くメモっておりませんでした。
Twitterの履歴を見ながら思い出しつつ、全曲レポと各地の思い出を綴っていきます。
間違いなく中身のないレポになってる事を最初に謝っておきます…。

 

本編

ユートピア

アルバム1曲目にしてライブ始まりの曲。
ライブ1曲目ってシリアスな曲が多かったり、
近年は優しいバラード曲で始まることも多くなったように思えるが、
こういうポップみのある曲が来るのはバックホーンにしては新鮮さがある。
この明るさがむしろアントロギアツアーらしくて好きです。
ベース始まりなのもまた新鮮でした。
歌詞の通り"何が起こるか知れない"、ワクワクするようなスタートだった。

 

ヒガンバナ

2曲とも違うタイプな曲なのに、ユートピア→ヒガンバナはもはや自分の中でセットになりつつある。
暗めな照明に疾走感全開なサウンドがまさにバックホーンらしい。シンプルにかっこいい。
迷いながらも這い上がるような将司さん(Vo.)のボーカルや松田さん(Dr.)のパワフルなドラム捌きが特に印象的だった。
盛り上がる曲だし、全力でブチ上がりながらも、
"君は美しいから"の真っ直ぐなメッセージに毎回ウルウルさせられてた。

 

ここで声が来るって誰が想像したんでしょうか。
初日参戦の皆様、息できてました…?(笑)
私はある意味セトリネタバレ見てたから良かったものの、曲順まで頭に入っていなかったので、
あのテンションの高いイントロとシンクロしてテンション最高潮になりました。
最初は意外だなぁって思ったけど、今となってはヒガンバナとユートピアを聴いたらこの曲を聴かなきゃ気が済まないぐらいしっくり来るようになりました。
明るいけどどこか切なさもあってそれが絶妙で、シングルのアップテンポ曲の中でもかなり大好きな方なので、もっとやって欲しいなぁと思う。
私にとっては2019年のスリーマンツアー「THREE for THREE」の大阪公演以来だったと思う。
バックホーンがトップバッターかつ1曲目だったので、今でも強く印象に残っている。
あの時みたいに声出せないのはちょっと寂しい(声だけに)。
その分飛びまくり、拳を突き上げまくりで盛り上がりましたが!

 

戯言

オシャレなバーに来たような雰囲気に転換。
サビに入る前まではどこか色気を感じるオシャレさがあるのに、
"ざ!ざ!ざ!"から始まるサビで一気にライブハウス感出してくるところが心地良すぎる。
やっと将司さんの生の"showtime"が聴けて飛び上がった。
ライブとしても盛り上がる曲だけど、とにかく歌詞いいなぁって思って聴いてた。
"他人の人生笑うのかカス"の言葉に何度も励まされた。


深海魚

将司さん作曲 2連続。何気にここはアルバムとは順番が逆だったり。
昭和歌謡感あって凄く好みな曲なので、ライブで聴けてほんと嬉しかった!
イントロでは会場全体にクラップが大きく鳴り響く。
仕方ないよね…クラップを煽る将司さんのお顔が良すぎるんですよ。あんな顔で煽られたら喜んで手を叩きます()。
うろ覚えだけどファイナルの石川の時、"たった一度の過ちを"の時に将司さんが指を1にしてて、その時の顔もよかった。最高に悪いイケメンみたいな表情してた。
そういうところばっかり見ますよね…はい、ごめんなさい。

 

生命線

初期シングルの名曲、みんな大好き生命線。
まさか今回聴けるなんて思ってもいなかった。
何度も言うけどセトリ把握して挑んで、それでも私の最初の参戦の大阪の時、イントロで既にウルウルしてしまった。

生きるのがしんどくなってどうしようも無くなって、
でもきっと死にたいは生きたい現れであって。ちゃんと生きよう。
そんな強いメッセージを感じる曲。
アルバムの曲でもなければコロナ禍を知らない2000年初期の曲なのに、
今回のアントロギアの楽曲にも通ずるメッセージだなぁと思った。
単体で聴いてもやばいけど、今回のライブでの流れで聴くと一層刺さる。
将司さんの力強い"共に生きよう"で涙腺爆発してた各会場。
これからもバックホーンと共に生きていける、そんな人生最高じゃないか。


疾風怒濤

去年の「マニアックヘブン」ツアーのファイナルで追加された曲で、ファイナル行ってない私はなかなか嫉妬をしておりました(笑)。
あの会場に居た皆様は将司さんの"愛"のフレーズを直で浴びたんだよなぁ…いいなぁ…とハンカチ噛んで悔しがってました。
やっと聴けた。ありがとう、"愛"。の将司さんのボーカルの色気が優勝。
…と邪な感想しか書いてない気がするけど、バックホーンらしさ全開のちょっと不気味でかっこいい曲、純粋にライブで聴けて嬉しかった。
特に1番サビ後の間奏が激アツだった。あそこは何度も聴きたい。
そして何気にピンク×グリーンの照明が印象的だった。バックホーンでこの配色が見れる日が来るとは。


桜色の涙

出だしの栄純さん(Gt.)の音色とピアノの音が合わさって美しい。
癒しと切なさが同時に襲ってくる曲。
松田さん節が全開な歌詞、
特にツアー前半戦は季節的に春だったので(まぁ暑い日々が続いてたけど)、
聴いているとはっきりと情景が浮かんで来てた。
"いつかまた会える時には変わらない笑顔見せておくれ"のフレーズ、
ファイナルで聴くとやばかったです…ロッキンや野音でまたメンバーの笑顔が見たいなぁ、見れるよね。


美しい名前

出だしの岡峰さん(Ba.)のお辞儀をしたようなポーズ(説明下手)での弾き方が印象的だった。
記憶の限りでは2018年の武道館以来。ライブハウスで聴くのは本当に久々に思える。
この曲は自分の中で思い入れがあって。
初めてバックホーンのライブを見た時、この曲を聴いたお陰でファンになった。
CD音源で聴いた時点でも好きだったけど、あの時ステージに立って歌ってた将司さんが会場の空気を全部持っていってたというか…今でもうまく説明できないけど、すごい景色だった事を鮮明に覚えている。
改めて、「将司さんがバックホーンのボーカルで良かった」と思わされる最強の曲だと感じた。
バックホーンに出会ったことで、曲にたくさん救われてきて、色々な人と出会えたりもして、凄く幸せだなぁって今は心から思ってて、
この曲をライブで聴くとそういう事を考えるだけで毎回泣いてしまいそうになるんだけど、
今回はとにかくラストサビの将司さんの熱いボーカルに泣かされっぱなしだった。


夢路

私にとって今回のアルバムの最推し曲。
岡峰さんが愛猫の事を想って描いた曲というのも有り、
もうご存知かと思いますが将司さん推しの民の私でさえ、この曲の時はつい岡峰さんを見がち。そして泣く。イントロから泣く。
曲の制作が始まった時はまだ猫さんは生きていたと話されてて、
だからこそなんだろうな…じわじわ来る別れというか、一緒に過ごす最後の時間の様な切なさを感じて聴いてると胸がぎゅっとなる。
でも悲しいだけじゃない、優しさもあって、どっか前向きさも感じるところがやっぱり好きで。
これは桜色の涙にも言えるかも知れない、希望を持たせてくれるところに救われる。
サビ出だしの"ねえそばにいて"の将司さんの淡いボーカルが優勝。
こういうところなんだよ!熱い曲も重い曲好きだけど、
この儚さが魅力なバンドでもあるんだよ!と改めて強く思う。
ラストサビ、演奏もボーカルとちょっと力強くなるところがますます泣けます。


空、星、海の夜

今回初期シングルを沢山やってくれて、
今の将司さんの歌声や今のバンドの演奏で聴くからこその良さが色々あったけど、
個人的にこの曲が一番良かったかもしれない。
この曲も2019年の「THREE for THREE」の大阪公演以来に聴けたけど、あの時よりも格別にパワーアップしているように思えた。
特にサビ、将司さんの熱さにボーカルや力強い演奏が激アツで圧倒された。
そして後半の"変わることに慣れたビルの影"のボーカルは鳥肌ものだった。

 

瑠璃色のキャンバス

なかなか人に会えず、ライブにも行けず、孤独だった2020年夏に発表された曲。
聴いているとこの2年の事を思い出してしまう。
それはメンバーも同じだったんだなと…と直前の将司さんのMCで感じていた。
あの時は本当にどうなるか分からなかった。
このままライブに行ける日が来ないんじゃないかと不安になる時もあった。

約束するよ僕ら
また会う事を

だけどこの曲のメッセージに救われて、
そしてアーティストや音楽関係者の皆さんが本気で頑張ってくれて、
こうしてまた会うことが出来た。
歌詞に出てくる"あなた"は、今この景色の事なんだって、このツアーでしっかりと感じた。


ウロボロス

赤×青の照明が強いし、まるでラスボス降臨した様な怪しい始まり方にテンションが上がる。
"永遠はいらない"のフレーズが印象的な1曲で、
本当にそうだよな、今この瞬間を全力で愛したいって思うし、
今回のツアー、本当に1つ1つの公演に全力で挑んで楽しめてた気がする。
とはいえ未来の事も期待しちゃう自分もいる…この曲のサビで叫べる日が来ますように。

 

コバルトブルー

マニアックヘブン以外ほぼ外した事ない、言わずと知れた1番の定番曲。
とはいえやっぱり毎回聴きたい曲。
冒頭の将司さんの叫びを浴びてこそのバックホーンのライブだと思っている。(あの瞬間いつも息を呑んで構えてる…笑)。
腕振りまくりでめちゃくちゃテンションあがる曲なので、
"この夜が明けるまで酒を飲み笑い合う"のフレーズの時、
ライブは終わってほしくないけど早く酒飲みたい!!!と毎回思っていて…笑。


太陽の花

前作アルバムの曲がここに入るのはちょっと意外だったけど、コバルトブルーと希望を鳴らせの間が妙にマッチしてた。この流れ好き。
「暗闇から這い上がる」様なメッセージがアントロギアの楽曲とも通ずるものがある気がする。
サビの栄純さんのクラップの煽りについて。
手を振ってる中での絶妙なタイミングでのクラップ2本打ち、
運動神経皆無な私は、序盤はなかなか出来なかったんですが、
ファイナル金沢でようやく出来る様になりました。継続は力なり。

 

希望を鳴らせ

所々でこの話はしまくってますが、イントロを聴くと、
この曲を初めてライブで聴いた、去年のマニアックヘブンツアーの札幌公演(初日)思い出しては胸が熱くなる。
当時は何の情報も無く、歌詞も完全に聴き取れなかったけど、ふと涙が流れたフレーズがあって、それがこれだったんだけど、

当たり前だって思ってたんだ
またすぐにさ 会えると笑った
馬鹿だろ今俺は何処へでも行けるって
叫んだあの日は遠く

その後リリースされて、歌詞もしっかり認識したうえで改めて聴くとますます刺さる。
会いに行ける事が当たり前じゃない経験をしてきた私達だからこそ、今を全力で楽しもうって思った。

 

JOY

アルバムラスト曲。本編終了は絶対にこの曲が良いって思ってたので良かった。
この曲もCD音源を聴くだけでいつも目頭が熱くなるからこそ、ライブでは毎回やばかった。
1つ1つのメッセージから、優しくも強い愛情を受け取りました。
後半の将司さんのMCの言葉、この曲の歌詞を連想されるのもあったように思えた。
作詞は松田さんだけど、メンバーの想いは同じなんだって分かると嬉しくなる。
特にファイナルはボロボロ涙を流しながら聴いてたけど、
最後の"きっと会いにゆく"の将司さんの優しい歌声で、不思議と大丈夫、またすぐに会えるんだ…と安心感を持った。

 

アンコール

ネバーエンディングストーリー

まだアントロギアが手に届く前ぐらいの時期に、将司さんとNothing's Carved In Stoneの拓さんがインスタコラボ配信をしていて、
拓さんがこの曲を推してて、これは俺の為の曲だと思っている(ニュアンス)と言ってて(実際は違う)、
お陰で聴けば聴くほど拓さんの顔が浮かんで来ます(笑)。
ツアーの期間も相変わらず遅くまで仕事をする社畜をやってたけど、
この曲をライブで聴くと何故か、喧騒からちょっと離れて休憩を取ってるような気持ちになれる。
穏やかで楽しくて、でもちょっと切ない、最強で最高な大人の青春を感じれる瞬間だった。


光の結晶

参戦を増やした理由の大部分と言っても過言ではありません。
バックホーンの中でTOP3に余裕で入るレベルの推し曲。
一見キラキラしたり真っ直ぐな熱さをもつ青春ソングだけど、
切なさや儚さ、情景の美しさも垣間見えたりもして。
実は色々な感情があるこの曲を聴いていると、不思議と隣に居て励ましてくれて力をくれている気持ちになっていた。
苦しくて消えてしまいたいって思ってた時に、初武道館のDVDやライブインザサンのDVDで、この曲のステージを映像で見て、やっぱり明日からもう少しだけ頑張ろうかなって思えて。
そんな個人的に強い思い入れありながら、今までライブで聴けたことがなくて…。
セトリ見た瞬間、アントロギアツアーに何度でも手を伸ばしたいと思って、私の中でバグが起こりました(謎)。
大阪でしゃがみ込んで歌ってた将司さん、
福岡や郡山で栄純さんと岡峰さんの間に入り込んで歌ってた将司さん、
ファイナル金沢では「そしてここから始まってゆけ」の「ここ」でこの会場を指差した将司さん(号泣案件)、
各会場ででそれぞれの乱反射を起こしてた。輝いていた。どの瞬間も今でも胸に刻まれている。

ネバーエンディングストーリーからの流れも気に入ってて、
「青春は終わらない」事を現していたのかなぁ…と勝手に解釈してました。
もっと前からファンになっていれば…とは思うけど、
沢山ライブ回って、全力で"青春"している今この時代だからこそ、聴けて良かったかもしれない。


グローリア

ここまでも散々盛り上がり倒したけど、最後の力を振り絞って飛びまくってきた!
明るい曲調ながら、前向きな歌詞にもすごくパワーをもらった。
コロナ禍前の曲なのに、この状況だから分かる!って思えるメッセージばかりで、
アントロギアの曲ではないけどこの曲が終わりで良かったと不思議と思う。
"なんで君が死にたいなんて思わなくちゃいけねえんだろう"
のフレーズ、この2年を過ごしてきて一層リアルみが増した気がするよね…。

 

ダブルアンコール(金沢のみ)


無限の荒野

ファイナルの金沢にてグローリアが終わってメンバーがステージを去った後、
当然ながら会場は拍手が鳴り止まなくて。
再びメンバーが登場し、ダブルアンコールとして無限の荒野が披露される。
ファイナルだから追加ないかなぁ…?と思ってたら嬉しい。
勿論あの頃みたいに声は出せない、立ち位置も動けない、
だけど皆自分のポジションで飛んで楽しんでいる姿を見て、こういうの良いなぁって思った。
この2年間で色々状況は変わったけど、ライブのルールも厳しくなったけど、
それでもライブハウスにいる時だけは、しっかりルールを守ったうえで、
最大限の自由を出して盛り上がれる。
それをやれる私たちもアーティストも、きっとあの頃以上に強くなったんだろうなぁ。
そんな自信を持てたこのダブルアンコールだった。
ある意味当時と何も変わらない無限の荒野だった。
とはいえ、次は声出せますように!

 

各地の思い出

主にツイートの貼り付け+少しコメント。

大阪公演

将司さんどの瞬間にグーパンチやったのかなら覚えてません。
本当は自分にとって福岡が初参戦だったはずなのに、
初日のセトリを見た約20分後に追加してしまったのがここ大阪。
(しかも福岡まで日帰りできた。)
Zepp初の2階席だったけど、全体が見渡せて良かった。
写真家の橋本塁さんの写真展にもお邪魔させてもらいましたが、どうやらニアミスで少し前に将司さんが来店されたそうです・・・涙。

 

福岡公演

福岡は下手側だったのもあり、岡峰さんを沢山拝んできました。
いつも将司さんの方ばかり見てる奴ですが岡峰さんかっこいいぞ…このままでは浮気してしまうぞ…と思ってたところで、アンコールで将司さんが下手側に来てくれて、ギリのところで回避できました(笑)。

 

郡山公演

増やしたくて日程的にここが空いてたので、一般発売で滑り込みゲット。
メンバー2人の聖地である福島はやっぱり特別だった。
終演後にしばらく拍手が鳴り止まなかったのもやばかった(泣きながら拍手してた)。
福岡から飛行機1本じゃいけなくて、今回は頑張って参戦したんだけど、次回からも福島は外せなくなったかもしれない・・・!絶対にまた来ます!

 

金沢公演

わたくし3大推し観光地は静岡・札幌・金沢で、ばっくほーんのお陰で今年初めて金沢遠征が叶いました。
ご飯美味しすぎだし景色最高だし・・・絶対また来ようと思った地です。
そんな中でのツアーファイナルは特別だった。
メンバーの"ここから始める"の想いと光の結晶が重なった瞬間、ほんと何度思い出しても泣けます・・・!

 

途中思い出語りになったりポエムになったりしてごめんなさい…いつものことですが…。
ここまで読んでくださりありがとうございます。
改めて、ますます、THE BACK HORNが大好きだって思えたこの3ヶ月間でした。
素敵なアルバムと最高のライブを本当にありがとうございました!
そして各地で会って話してくださった皆様、本当にありがとうございました!
思い出が沢山ありすぎて一気に寂しくなりましたが、
これからもまだまだ沢山会いに行けるから大丈夫。
まずは数日後に迫ったロッキン、そして野音東京・大阪。楽しみにしています!!