*Minority Repor10*

ライブレポ * 音楽語り * たまに日常

【ライブレポート】Nothing's Carved In Stone - ANSWER TOUR 2021-22/福岡DRUM LOGOS

f:id:ta7cr5prm:20220118183659p:plain

※ツアー中につき、ネタバレにご注意下さい。

 

Nothing's Carved In Stoneのツアーの福岡公演に参戦して来ました。
ナッシングスのライブは2021年の5月の以来。
当時のツアータイトル曲『Wonderer』が収録され、1枚のアルバムとして完成された『ANSWER』を提げてのツアーとなった。

もちろん、ANSWERの収録曲が中心に披露されたが、昔からの定番曲、そして各所のアルバム曲等も含まれていて、
ナッシングスらしい、賑やかで攻め攻めのセットリストとなっていた。

 

※ここからネタバレを含みます。

 

出だしから拓(Vo.)が「帰ってきました!」と叫び、
『Deeper,Deeper』『Bloom in the Rain』と、アルバム曲を立て続けに披露。
何気に、アルバム1曲目&最後の曲が連続で来るのは意外だった。

そして彼らの定番曲『Spirit Inspiration』のサビではオーディエンスがひたすらジャンプ。
今回、会場であるDRUM LOGOSでは、久々に椅子が撤去され立ち位置指定となっていた。
指定された区画とはいえど、椅子なしの方が思う存分に飛べて、ライブハウス感あって楽しいなぁ。まぁ…開演までの時間で足腰が痛くなるのは大変だけど。

 

この話するのは何度目か分からないけど、楽器無知の私が、
"ナッシングスのベースの存在感すごすぎ!"と思っていて、
今回もひなっち(Ba.)のゴリゴリのベース演奏に酔いしれていました。
特に『(as if it's) A Warning』は最初から最後までやばかった(語彙力)。
何というか…ベースなのにまるでメロディラインが聴こえて来るというか…。

 

『Wonderer』『Flame』では拓はギターを持たなかったが、
むしろそれがいい味を出していた。
Wondererはオシャレな踊れるロック。
拓が客席にクラップを煽ったり、語りかけるようなジェスチャーをしていたり、ポップで自由な空間になっていた。

対照的にFlameは少しダークで、大人の色気があった。
生形(Gt.)のコーラスが重なるところが特に美しい。
曲はシリアスだが、実は凄く前向きな歌詞で、まるで光が刺すような後半の展開には胸が熱くなった。

この2曲で今までには無い、新しい魅力にも気付かされた気がする。

 

今回のアルバム、今までのナッシングスらしい"楽曲のカッコよさ"が満載なのはもちろんだが、
どこか"優しさ"や"温かさ"も備わっている気がする。
今回のアルバムに限らず、最近のナッシングスの色々な楽曲に共通している。
そしてとにかく歌詞が良い。人間味があるし、自分の人生の味方になってくれるようなメッセージ性もある。

私は特に『Recall』が好きで、コロナ禍の最初の方にリリースされた推し曲『Dream in the Dark』のような雰囲気があるなぁと思った。そういえば今回Dream in the Darkやってないの寂しい。

止まらない時代の片隅で
抗う日々を過ごして今も
戦う君へ

時に孤独や矛盾に押しつぶされそうになる私達へ寄り添い、
背中を押してくれる応援歌になっている。
優しい表情で歌う拓を見て、ライブで聴けて良かったなぁ…明日も頑張ろう。って思ってウルっと来てしまった。

Recall

Recall

  • Nothing's Carved In Stone
  • ロック
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

 

「最後の2曲は皆の"名前"になる様な曲です。
自分が主人公と思って聴いてください。」

と拓が言い披露された2曲『Beautiful Life』『Walk』もまた然り。
どちらもMVが作られていて、アルバム中でも特に、伝えたいメッセージが沢山詰まった楽曲なのかなと感じる。

youtu.be

特にWalkのMV好きです。俳優さんももちろんメンバーの表情も素敵だし、泣ける…。

華やいだ街 透けて見えた世界
乾いた涙で埋め尽くされていた
そこに立つ君 瞬きもせず
呼吸を確かめて今
向き合う影は 無くした自由だ
(Beautiful Lifeより)

君が今ひとり 彷徨う先にも
終わりは来るはず
空は晴れて虹を呼んで

視界を彩り描かれたメッセージ
答えはひとつ そう
今を生きる 前を向いて
(Walkより)

Recallでも話したが、
主人公(=聴き手)に真っ直ぐに向き合い、「大丈夫だよ」と手を差し伸べてくれている曲だなぁと思う。

私も今後、この世界に生まれた自分の価値に悩むことも、
明日が遠く見える日も、不安を抱える日も沢山あるかもしれない。
その時はこのアルバムにお世話になるだろうし、
今日のライブでのメンバーの笑顔を思い出して、また明日を信じて生きていくんだろうな。
『ANSWER』は、まさに"人生の相棒"の様なアルバムだなぁと思った。

 

アンコールでは、拓が福岡で食べたいものをひたすら連呼するという、
まさに拓らしいほっこりしたシーンもあった。なにこの可愛さ。

 

ラストは『November 15th』。
私の中では一番の定番曲だと思っているが、実はツアーで披露しない時も結構あって(毎年11/15にタイトルライブを行っているのもあるかもしれないが。)
今回、重要な位置に入れてくれたのが嬉しかった。

November 15thは、新しい未来への決意の様な曲かなと思っている。
それがANSWERの楽曲の最後に持って来ると、"終わりからの始まり"に思えて、胸が熱い。

「"皆の背中を押す"とか、偉そうなこと言ってるかもしれないけど…。
僕達はこれからもそんな曲を作っていくから。
皆もそれぞれのフィールドでそれぞれのやる事をやっていくと思います。
お互い頑張りましょう。」

拓がそう言ってNovember 15thが披露されたのが印象的だった。
偉そうとかじゃないよ〜!ナッシングスの音楽には本当に背中押してくれたり、明日に繋げてくれたりしてるんだからね!
そして、"お互い"って言ってくれたのも、何だか嬉しい。
ますます、頑張ろう!ってなれる。

 

そういえば途中のMCで、
「年数回ほど福岡に来ていたけど…今回も来れて本当に良かった。」
って言われたけど、ほんとそれ。
ナッシングスは全国ツアーじゃなくても福岡に来てくれる事もあって、
お陰で自分のホームタウンで沢山ライブを見れている。
別の地に行くのも楽しいんだけど…(バンドとしてでは無いけどロッキンカルテットの東京・横浜最高でした)、
今年または来年も、福岡で会えますように。
その時は「お帰りなさい!」って声出せて言える世の中になったら嬉しいな。

改めて、いつも来てくれてありがとうございます!
次は2/1の下北沢、3/24福岡で拓の弾き語りを見ることになりそうなので、
彼には何気に月1で会えるらしいです(笑)。