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お気に入りソング10選 - THE BACK HORN

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お気に入りソング10選 - THE BACK HORN

バクホンの好きな10曲の語り場です。
ランキングではなく、発売時系列。好きな歌詞のフレーズも引用。
実は他のアーティストに比べて、シングルA面や定番曲の割合が多いかもしれません。

《最終更新日:2021/07/04 / 偶に更新》

 

1.『冬のミルク』

<<動画無し>>

(1999/09/22 アルバム「何処へ行く」収録)

冬のミルクは純粋すぎるから
狂いそうなほどの恋をした
一面に咲いた雲の花の影に
月はあるのかと心配だった

バックホーン結成時に栄純さんがこの曲を持ってきて、あまりにも名曲だったことから、
彼らはコピーバンドを殆ど経験せず、オリジナル曲で活動を始めた…というエピソードのわかりみが凄すぎて、首がもげるほど頷いてる。
まるで1枚の絵のような美しい楽曲。語彙力なくてあれですが、この曲は他の何とも違う特別な曲と思ってる。
といいつつ、"失恋の時にお世話になってました"というのも本音。

 

2.『晩秋』

<<動画無し>>

(1999/09/22 アルバム「何処へ行く」収録)

恋だとか愛だとかいう前に
この空を見上げなさい
ちっぽけだろう
君の悩みなんてそんなもんさ

個人的にバックホーンで一番泣ける曲。切なくて悲しくて行き場がなくなった時、この曲にどれだけ救われたことだろうか。
寄り添ってくれながらも、"君の悩みなんてそんなもんさ"と突き放してるところ、
無責任に励まさず、現実を突きつけるのもまた彼ららしい。

 

3.『光の結晶』

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(2003/06/18 シングル「光の結晶」収録)

声にさえならなくて きっと
約束だけが繋ぎ止めてる

海を見に行く 背中に触れている
消えそうな熱 確かめながら

恐らくだが、バックホーンガチ勢でこの曲を挙げることは少なそう。曲調が明るめだし、彼ら特有の重たいメッセージソングではない。
この曲は決して多くを語らない。流れる様なメロディや歌詞が、その空気感が、心の隙間にスッと入ってきて、切なさを癒してくれる、実はそんなすごい曲と思ってる。
結論、この曲のお陰で海が好きになった。

 

4.『虹の彼方へ』

<<動画無し>>

(2007/03/21 シングル「美しい名前」収録)

未来なんてどうにでもなるさと笑い合ってた
小さな自由の中で
夏の終わり 突然降り出した雨の匂い
季節を変えた

c/wだから動画は無いだろうなぁと思ってたら、何故かアニメMADがたくさん出てきたという。
かつてバンドをやっていた友人が亡くなったことを明かした岡峰さん。恐らく、その出来事を歌っているのだろう。
2019年の夏のマニヘブで見た、何処か切なくも希望溢れるステージ。あの景色を絶対に忘れない。

 

5.『戦う君よ』

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(2010/04/21 シングル「戦う君よ」収録)

ためらうことも とまどうこともなく
いつかは君に幸あれ 光の中で

大学時代にローカル音楽番組にて、たまたまこの曲のMVを目にした。バックホーンを好きになったきっかけの曲。
"世界を愛せるか?"というフレーズに当時ショックを受けていた。子供から大人へと変わった自分に突き刺さった、残酷すぎる命題。
残念ながら、その答えは30代になった今でもわからない。だが、その答えを見つける為の人生何だろうと受け入れてから、色々なことが楽になった気がする。

 

6.『栄華なる幻想』

<<動画無し>>

(2010/04/21 シングル「戦う君よ」収録)

命の価値とか 平等がどうとか
孤独を恐れて口をそろえ
何も知らないで世界は過ぎてゆく
溢れる言葉に埋もれてゆく 星屑

岡峰さんの前世は戦国武将だったのではないかと思うぐらい、歌詞の言い回しが良い意味で原始的だ。
ザ・歌謡曲なメロディも素晴らしいながら、とにかく歌詞が良い。
"自分の価値は自分で決める"と謳っている様な2番のサビのフレーズにふと励まされている自分がいる。
…そんな感じの痛いポエムを投稿したところ、ラジオで松田さんに読まれて、恥ずかしくてうろたえていたのもまた良い思い出。

 

7.『いつものドアを』

<<動画無し>>

(2012/06/16 アルバム「リヴスコール」収録)

失ったその瞬間に
愛しくなる そのくり返し
無いものねだりばかりで
全てを無くしてしまった

失恋の曲だと思っていた。それは、ついback numberの「君がドアを閉めたあと」と重ねてしまうからなのだが。
しかしこの曲は、東日本大震災が大きく関わっていると思われる。自分の大事な人が、当たり前のようにそばにいてくれる保証なんてない。そんな、切なすぎる現実を歌っているのだろう。
暗い曲だが、少しだけ明るい光が刺すようなアウトローも素晴らしい。

 

8.『シンメトリー』

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(2014/02/19 シングル「シンメトリー/コワレモノ」収録)

天国への非常階段 駆け上りたくなる時は
その手を伸ばしておくれ 強く強く引き寄せるよ

シングル曲を挙げといて何ですが、アルバム「暁のファンファーレ」はいいぞ。
シンメトリーを最初に聴いた時、正直明る過ぎて引いた(笑)。しかしよく聴いてみると、主人公の"哀しみ"が前提となっている、実にバックホーンらしい曲である。
人生とは、哀しみを希望に変えるための旅、これが極論。
それを表すかのような後半の歌詞はほんと泣けます。

 

9.『悪人』

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(2015/09/02 シングル「悪人/その先へ」収録)

壊れそう
闇を照らした 恋の旋律(メロディー)よ
眩しい賛歌(うた)を 止めて

栄純さんがハイエイタスのライブを見てタイトルを思いついたとのこと。(後に、ハイエイタスは悪人ではないと代弁してる)
個人的に、"悪役のラブソング"と称したい曲。
個人的に、菅波栄純の最高傑作と思う曲。
歌詞の解釈が非常に難しいが、2番のサビの人物は、主人公は"愛"を導いてくれた人であり、その人がキーパーソンでもあると思っている。
私もまたいろんな解釈を持っているが、その一つは「白い巨塔」の財前教授のような主人公を思い浮かべている。
何はともあれ、この曲に関しては今もまだ考えがまとまらない。いつか必ず、論文並の長いレポートを綴ります。

 

10.『I believe』

<<動画無し>>

(2019/10/23 アルバム「カルぺ・ディエム」収録)

もうこの夢だけ抱いて
全部裏切って
もうこの夢だけ抱いて
あとは捨ててきたよ

タイトルが発表された時は何となく「甘いラブソング来るのかなぁ…」なんて思ってたら、良い意味で裏切られた。アルバム「カルぺ・ディエム」ダーク枠。
誰が無理だと言っても、誰を敵に回しても、どんなに孤独でも、それでも叶えたい夢がある。
それを表現する様な、ラストサビの将司さんのボーカルには思わず涙が出てしまう。