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【ライブレポート】DEAD POP FESTiVAL 2022(2022.06.26)/川崎市東扇島東公園

神奈川県川崎市で開催された、SiM主催の『DEAD POP FESTiVAL』の2日目レポです。
ほとんどのアーティストが初見の為、あまり中身のない感想になっていることを先に謝っておきます…(土下座)

 

9mm Parabellum Bullet

何たって今回の本命バンドでしたので、先に語り済みです。
前回ブログをご参照ください↓

 

ta7cr5prm.com

 

 

Creepy Nuts

今大人気のヒップホップユニット。せっかくだから見てみよう程度に思ってたのに…、
めちゃくちゃ最高だった(語彙力)。

メンバーの盛り上げ方が上手で、お恥ずかしながら知ってる曲1つもなかったのに、
ロックバンドのライブに負けないぐらいの客席の熱量だった。楽しかった!

曲も然りだけど、歌詞に刺さりまくりで。
きちんとサラリーマンやってる自分は、周りから見たら所謂"社会不適合"ではないと思う。
だけど本当は、"普通の幸せ"なんてものに興味はなくて、
稼いだお金を趣味に注ぎ込みギリギリの生活を送ってたり、
そのために遊び歩いて、ドヤ顔で有休取ってるタイプの人種だったり。

こんな自分だから、まぁ色々言われたり、周りと上手くやれない事もある。
これがある意味社不なんだろうなぁ。

そんな中で聴いた『よふかしのうた』のこのフレーズが印象的だった。
こんな自分でもいいじゃん!わかってくれる人や音楽があるから!と不思議と救われた。
(ライブ後に歌詞検索してキャプチャしてたの出てきた。)

お前に手を引かれて出向いた土曜日の溜まり場
同じ周波数のムジナもれなく社会不適合者
だけどお前は決して誰も責めない お前は決して何も聞かない

 

R-指定のMC。
「この2年間辛い事あったけど、もうすぐなところまで来た。
ルールを守って耐えながらあなた達がやってきたことは決して無駄な事ではなく、
あなた達の収穫だと思う。」
その言葉が嬉しくて涙が出た。
この2年間の事がなんだか救われたように思えた。

 

DJ松永さんはなんと、
2015年の時にDPFのシャトルバスの案内の看板をもつバイトをやってたらしい。
そして今年、メインステージに立つ事ができている。

人生何が起こるかわからない。
コロナのような悪いこともあるのであれば、逆にきっと良いこともある。
私達聴き手にも、未来への希望ももたらせてるれる素敵なエピソードだった。

 

SPARK!!SOUND!!SHOW!!

"出演アーティスト同士で気になってるアーティストは?"
という質問にて9mmと答えたスサシ、これは見なくては(単純脳)。
名前は聞いたことあるけど曲は全然知らなかった。

ゴリゴリで激しくてかっこいいバンドだった。
9mm好きっていうのなんかわかる気かする。
ボーカルの人のアグレッシブな動きが凄い。
偶にステージから姿を消すレベルに凄い。
(ステージ袖でマンウィズのメンバーが数秒間お姫様抱っこしてた事が後に明かされる)

個人的に、ロン毛×赤の柄シャツのベースの方がめちゃくちゃ好みで、
途中から彼ばかりガン見してました()。
一気に気になってきたスサシ。またどこかで見れたら良いな。

 

coldrain

彼らも名前はよく聞いてきたけど、生で見るのは初めてだった。
とにかくボーカルさん美声すぎる。
美しさの中に秘めた熱さみたいなのも感じ取られて良いなぁと思った。
そのボーカルの歌声に負けないぐらい、演奏のクオリティも高かった。

何よりメンバー全員、顔面偏差値高すぎるだろ…ってなってた(笑)。
私はドラマーさんが好みです(聞いてません)。

 

途中のMCがとにかく刺さった。
「対策なんていらない、もうそろそろ(諸々解禁されて)よくない?
…って言ってる人もいる。どう思うかはその人の自由だと思う。
それでも、せっかくここまで来たんだから、もうすぐだから、
自分は今までやってきた事を信じてやっていきたい。」

今回の出演バンドって、(恐らく)コロナ禍前はダイブモッシュ激しめのバンドが多かったんだろうなって思ってて、
だからこそ、いきなりこんな我慢を強いられて本当に辛かっただろう。
だけど、今日ここのフェスでは、みんなしっかりルールを守ってやっていた。
ファンの治安の良さ、それはきっと、
アーティストがしっかり腐らずやってこれたからなのは大きいだろうし、
そういうバンドを集めたSiMは、本当に素敵なバンドだなって思った。

 

MAN WITH A MISSION

SHANKの時にシートエリアでご飯食べてたら、

「暑いな!マンウィズが心配です。」

って聴こえてきて思わず笑ってしまった。

そんな、出演者からも参戦者からも会場にいる全員から、
暑さによる体調を心配されてたマンウィズ一同。
本人達もMC冒頭から「暑い!」と叫ぶ。

ちなみにDPFのグッズといえば、
ピカ◯ュウみたいな耳が付いた、頭からかぶるタオルが醍醐味?ではありますが、それを指差し、

「お前ら何だその変なかぶりもの!お前が言うな、って顔してんな!」

って言ってたの爆笑。

そして、
「暑いなんて言わせないからな!」
の一言が強すぎる。彼らにそう言われたらもう何も言えませんがな…(笑)。

そんなネタ的にも面白かったマンウィズだが、ライブは相変わらずお祭り的な楽しさがあった。
出だしからみんな大好き(初心者に優しい)、『Emotions』が来たのは潔くて最高。
ベタだけど私『Get Off My Way』が大好きで、やっぱりフェスでのこの曲は盛り上がって楽しいなぁ。聴けて嬉しかった。
ほんと、暑さに負けず熱いライブをやってくれたマンウィズの皆様お疲れ様です…!
今後の夏フェスにおいても熱中症には十分ご注意下さい!!

 

Saucy Dog

スペシャ的な番組で『シンデレラボーイ』のMVがよく流れてて、
「何だこの鬱ストーリーは…」とめちゃくちゃ気になっていた(笑)バンド。
実は今回の出演者で一番気になっていた。
だけど、他のメンツとの空気感があまりにも違いすぎて、
「えっと…私の知ってる方のさうしーどっぐであってますか?」ってなってた。

そんな我々の心情をそのまま表現してくれたのは、石原さん(Vo.)の最初のMCにあった。

「皆さんが思っていることをあえて代弁します…僕達…アウェイですよね。」

そんなアウェイだと思われる彼らのステージには、
本当に沢山のオーディエンスが集結していた。
きっとどのバンドのファンもSaucy Dogのライブを楽しみにしていた。

1曲目は先程説明した代表曲『シンデレラボーイ』で決めたが、
中盤は彼らのイメージとは少し違う、
ポップだったり熱さのあるアッパーチューンを展開していたのが印象的だった。
アウェイなりに勝負をしようとしているのかもしれない。
そして石原さん、爽やかなボーカルのイメージはあったが、
ドスのきいた熱い歌声もできるんだなぁと、ドキっとする瞬間があった。
Saucy Dogはライブが面白い、って言ってる人の気持ちすごくわかる。
テレビで聴いているよりもロックだなぁって思った。

そういう意外性を見た後の、まっすぐな失恋バラード『いつか』の破壊力やばかった。
ガッツリ胸を苦しくさせられた。曲が良い…!
変化球あり、直球ありのセトリの展開が凄く面白かった。

何より、メンバーが本当に楽しそうな笑顔で演奏していて、こっちまで嬉しくなったなぁ。

 

SiM

ラストは勿論、このフェスの主催である主役、SiM。
出だしの『The Rumbling』と共に、進撃の巨人の映像がスクリーンで流れたのが胸熱!

MCにて、
「今のところこの2日間で大きな問題は無く、
DEAD POP FESTiVALは大成功だったといえると思います。
これも全ては…、」

と言いながら客席を見るMAHさん。

「全てはSiMの日頃から積んでいる徳の高さです。」

そっちか〜!な展開で客席を笑わせる。
その流れで、
「ありがとうぐらい言えよ!」
と客席を煽るが、誰1人とも叫ばない。

「その手には乗らなかったか…」

とつぶやくMAHさんも、"予想通り"な表情をしていたのが見受けられる。
コロナ禍における"SiMとファンの信頼関係"の硬さに感動してしまった。

途中MAHさんが、秋ツアーをやるかもって話をした後、
"とある挑戦"を口にした。
(ライブの終わりに「まだ決まったわけじゃないからSNSとかで言わないで」…って話してたので伏せます。公式ライブレポートには出てましたが笑)

正直、今のライブシーンで助かっているところもある、自称ぬるま湯人間な私にとっては、
その挑戦自体に、100%同意をしているわけではない。

だけどMAHさんが、"どうなるかわからない、自分達だけの問題じゃないから、今日出てくれたバンドにも相談したい"…等と、
一生懸命考えてくれていて、一生懸命伝えてくれている姿が印象的だった。
私たちファンのために沢山考えてくれているんだ。
そう思ったら涙が溢れてきて、ただただ頷いていた。

「2年間、俺たちはしっかりやってきたから。
みんなを信じて一歩前に進みたい。」

本当にしっかりやってきたのはアーティストやライブに携わる人々だからさ…。
ありがとうしか出てこない。
冒頭で半ばウケ狙いで"徳を積んでる"話をしていたけど、
SiMが呼んだ全てのアーティスト、腐らずに投げやりにならずに、
まっすぐにルールを守って、私達の事を守ってくれたんだから。

秋にはその想いが実現できればいいなぁと心から思った。

 

SiMの曲は、界隈の友人のお陰で定番曲をガッツリ予習してきたのもあり、
ライブめちゃくちゃ楽しめました!
元々ダンスミュージック等を通っている側の人間だからこそ、結構好み合うなぁって思ってたし、
『GUNSHOTS』をちゃんと予習してモンキーダンスできたの楽しかったし、
後半の『Blah Blah Blah』→『f.a.i.t.h』→『KiLLiNG ME』の流れがゴリゴリすぎて熱かった!
ハイテンションに腕振り上げながら飛びながらガッツリ楽しんで入るけど、
同じように全力で楽しむファンや、ステージのSiMのメンバーの姿を見て、
本当に良かった、来て良かった。その想いが溢れ出していた。

トップバッターの9mmからトリのSiMまで無我夢中で楽しんでいた。
コロナ禍前ですら自分は、こんな野外ライブでぶっ通しで参戦することはできなかった。
まさか遠征の地でそれができるとは思わなかった。
私をここまで連れてきてくれたSiMには感謝しかない。
そう思ったらやっぱり涙が溢れてきて、泣きながら飛んで、泣きながら集合写真写って(どこいるか分からんけどな)。

MAHさんも言っていた通り、
DEAD POP FESTiVALの成功が、これからの夏フェスに良い影響を与えて欲しいなぁ。

 

初の県外遠征野外フェス。
私を動かすきっかけになってくれた9mm Parabellum Bulletも、
その筋道を作ってくれて、フェスを取り戻すきっかけになってくれたSiMも、
心細さすら忘れるぐらい夢中になった、最強のライブを繰り広げてくれた色々なアーティスト。
出会ってくれた全員に心から感謝です。
DEAD POP FESTiVAL、本当に、ありがとうございました!