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【ディスクレビュー】THE BACK HORN『アントロギア』

2022年4月13日に発売した、THE BACK HORNのオリジナルアルバム『アントロギア』の全曲レビューです。
あまり大したことは書けていません…そして付属の解体新書が未だに未読なのもあり、
「その解釈は違うような…」な話も出てくる可能性がありますが、温かい目で見て頂けたら幸いです。

 

1.ユートピア
ユートピア

ユートピア

  • THE BACK HORN
  • ロック
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

アルバム1曲目がオシャレ枠なところがバクホンとしては新鮮な気がするし、推せる。
黒イメージ強すぎる彼らがまさか全員白衣装(まるでお友達の某宇宙バンドみたいですね)、さらには顔がいいフロントマン山田将司に花束を持たせて踊らせるという神MVが世に出てしまったことで、どうしよう我らのアイドル将司さんが世間に認識されてしまう…と焦ったり焦らなかったり。何度も見ちゃうぐらい好きです。
"オシャレ枠"といったものの、しっかりロックバンドなイントロだったり、そういうところがバクホンらしく安心する。
この曲は特にサビのロディの後半とかベースの音が好みです。早くライブで聴きたい。

 

2.ヒガンバナ
ヒガンバナ

ヒガンバナ

  • THE BACK HORN
  • ロック
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

最初に発表されて聴いた時に、あっこれ好きすぎやつだ…ってなって、今もランダム再生とかで出てきたら「はい曲良すぎるやつ来た」って真っ先に思う(笑)。
疾走感×ダーク、間違いなくみんな好きですよねハイ。
どこか『罠』っぽいなと思ってて、バクホンの王道を感じる1曲でもあります。シングルじゃないのが勿体無い。
歌詞にも元気をもらえる。"君は美しいから"のフレーズ、落ち込んでる時に聴くと泣きそうになる。

 

3.深海魚
深海魚

深海魚

  • THE BACK HORN
  • ロック
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

出だし3秒で「はい好きです」ってなった。アルバム最初の3曲、色んな意味で強すぎてこの時点でお腹いっぱいなのあります(笑)。
某9が付くバンドあたりにカバーして欲しいと勝手に思っているガッツリ歌謡曲ロック。
今回のアルバムは曲調が推せる曲が多いんですが、その中でもダントツかもしれない。
曲調も然りだけど、色気と切なさがある大人な歌詞がまたいい味出しすぎてて。松田さん様様ですな。

 

4.戯言
戯言

戯言

  • THE BACK HORN
  • ロック
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

深海魚、戯言を通して"作曲家山田将司"の面白さを今回初めて体感した気がする。
実際に聴くまで"たわごと"だと思ってたのあるある。
ワルツ感あるイントロや、Aメロの将司さんの色気ムンムンボーカルにいちいちドキッとするタイプのヲタクなんですが、
サビでいきなり熱くなって、うおー!これぞバックホーンだ!!!ってテンション上がる1曲
そして栄純さんらしい現代社会に刺さる歌詞。
"他人の人生笑う奴はカス"
まじそれだよ。全人類聞いてください。

 

5.桜色の涙
桜色の涙

桜色の涙

  • THE BACK HORN
  • ロック
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

イントロのピアノの音が美しすぎる。
まさに"松田晋二の看板"の様なセンチメンタルな楽曲。
とはいえ実を言うと(他が強すぎるのもあって)最初に聴いた時はそこまでインパクトなかったんですが、
松田さんがパーソナリティを務めた某ラジオにて、
父親を亡くされた方のエピソードが投稿されて、その後に流れた時に凄く刺さって泣いてしまった。あっ自分は両親健在なんですけど。
別れの切なさと、そこに舞い散る桜の花びらの優しさ。
情景の描き方が繊細だし、前を向くきっかけにもなる素敵な曲です。

 

6.ネバーエンディングストーリー
ネバーエンディングストーリー

ネバーエンディングストーリー

  • THE BACK HORN
  • ロック
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

発売前の配信にて、Nothing's Carved In Stoneの村松拓さんが絶賛していた曲だったのもあり、一番気になっていた。
そして発売後、巷では"一番意外だった"と言われている、他曲と雰囲気がガラッと変わり、軽快なカントリー調の曲となっていた。
明るめではあるが実は切なくあり、ちょっぴり寂しい大人の哀愁ソング。
色々見てきて乗り越えてきた30代だからこそ刺さって泣きそうになった。
同時に"大人って楽しい!30代万歳!"って常日頃思ってる理由が全部入ってる曲になってると思うんだ、だから拓さんだけじゃなくこれは私のテーマソングでもあるんだよ(誰)。ラストのフレーズなんてほんそれすぎる。
この曲を笑顔で歌う将司さんが早く見たい(ライブに行きたい)。

 

7.夢路
夢路

夢路

  • THE BACK HORN
  • ロック
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

最初に聴いた時にすでに号泣でした(今聴いても目頭熱くなる)。今回一番好きな曲です。
熱いバクホンもダークなバクホンも良いけど、"儚さ"をここまで鮮明に出せるバンドは他に居ないって勝手に思ってる。
"ねぇそばにいて"の将司さんの淡いボーカル、ほんとこういうところだよ!こういう儚いバックホーン!!すき!!!(過激派)
これは個人的な感覚で"儚さ担当"(?)って栄純さんや松田さんが多かったけど、岡峰さんは意外だった。
でも何の先入観も無く聴いた時、何のことを歌っているのかわかっちゃって、それでもうダメでした…(涙)。
その件について、こんなにストレートな歌詞を岡峰さんが書いたという事実がシンプルに泣けるし、
作り始めの段階ではまだ闘病中だったという話を聴いて、だからか…なんか"じわじわ押し寄せてくる切なさ"(近づいてくるお別れの切なさ)みたいなもの感じて、それがまた胸にきてしまう。
だけど決して悲しいだけじゃない、温かく優しく、不思議と"希望"を感じさせられるラストサビに圧巻です。
上手くまとまらないなりに書きたいことは沢山あるけど、、もう既に書きながら泣いてるので、ここでやめておきます。

8.疾風怒濤
疾風怒濤

疾風怒濤

  • THE BACK HORN
  • ロック
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

『希望を鳴らせ』のc/w。
雷電やがんじがらめ感がある"不気味なバックホーン"好きな我々、待っていました。
タイトルが公開された時からこれは絶対好きなやつだ…ってなったのは私だけじゃないと思う。
MVまでがんじがらめ感あるのは笑ってしまった。
最初から最後まで好きではあるけど、将司さんの色気が放ちまくりの"愛"が優勝。マニヘブファイナルで拝めた方が羨ましい。早くライブで聴きたい(N回目)。

 

9.ウロボロス
ウロボロス

ウロボロス

  • THE BACK HORN
  • ロック
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

アルバムのこの位置の栄純さん曲は切ない系かなぁと思った(前作の影響強い) 、良い意味で裏切られた。
まさに"THE・菅波栄純"な曲。ちょっとアンダーグラウンド感あってダークで、でもガッツリキャッチーなサビのメロディ。
我々の菅波先生が全部やってくれたなぁ、な潔さが満載。
界隈の反応見てる限りでは、この曲が一番人気っぽいかなぁ。
歌詞がとにかく好み。
"この「今」を愛せ"ってまさに私の座右の銘ですからね。

 

10.希望を鳴らせ
希望を鳴らせ

希望を鳴らせ

  • THE BACK HORN
  • ロック
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

タイトル通り、明るく真っ直ぐな応援歌。
昨年のマニヘブの初日札幌で最速で聴けた事もあって、個人的に印象深い。
聴いてるとマニヘブ楽しかったなぁ…ってなっちゃう。
当時、2番Aメロの歌詞でボロボロ泣きながら聴いてた。
熱い曲の中に切ないフレーズ入れ込むあのセンスが天才なんですよ。バクホンのそういうところが大好きです。

 

11.瑠璃色のキャンバス
瑠璃色のキャンバス

瑠璃色のキャンバス

  • THE BACK HORN
  • ロック
  • ¥255
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ライブが無くなってしまった最初の緊急事態宣言の時ぐらいに発表された曲。
まさに"何度も消えてしまいたいと泣いた"時期に聴いていた。
個人的な話だけど、ここ数年間で精神的に凄く変わって。多分ちょっと明るくなれたんですよね。
この曲を聴くと、この2年間のことを思い出していちいち胸が熱くなります。
色々あったけどよかった、またこうしてバクホンに会える日がちゃんときてよかった、って思わされる。
"いつだってあなたを想えばなんだって越えてゆける"
まさに推しを推すものの格言ですな(そういう発想になるんかい)。

12.JOY
JOY

JOY

  • THE BACK HORN
  • ロック
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

このアルバムの事を"希望"と名づける人が多いし、それは私も凄くしっくり来る。
だけど、自分があえて名づけるのであれば"愛"かな。
"これが愛なんだなぁ…"って真っ直ぐに思えたのは、最後に来たのがこの曲だったから。
1番サビの"きっと愛と呼ぶ"のフレーズが何より好きなのもある。ここほんとすき。泣く。
アルバムを通して、途中切なかったりダークな曲もあったりしたけど、
JOYをラストに聴くことで、"バラバラだったお花が1つの花束になった"と感じた。
ネバーエンディングストーリー等も然りだけど、カルぺディエムぐらいの時期に聴いても正直刺さらなかったと思う。「あ、ちょっと明るすぎるな…」とか思っちゃいそう。
"明るいからこそ泣ける"の感情がやっと自分にも芽生えてきた。
色々乗り越えてきてよかった、色んな物事に感謝できるような、最高の1枚に出会いました。