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【ライブレポート】MONOEYES - Between the Black and Gray Tour 2021/鹿児島CAPARVO HALL

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MONOEYESの開催中の全国ツアー、2021年9月26日の鹿児島公演に参戦。
アルバム「Between the Black and Gray」は去年発売されたが、その直後に行われたのは"アコースティック編成"のライブであり、当アルバムのツアーではなかった。(あれもあれで最高すぎたが)
その為、アルバム曲をがっつり披露する有観客ライブは、今回が初となる。

この1年間を過ごした中で、自分の中でそれぞれの楽曲にそれぞれの感情や思い入れが育ってきた。そんな気持ちもあり、本当に激アツなライブだった。

とは言ったものの、
今回はロングツアーの(比較的)前半戦であり、
後半戦の公演にも参戦予定があったり、
何より、今回MCが本気で面白かった事もあり、

せっかくなので、珍しくMC中心のレポやります!

MONOEYESの時の細美さんは特に生き生きしてるなぁっ…て常日頃思ってるんだけど、
今回は群を抜いて可愛かった。あれ絶対お酒飲んでるやつだ。

※とはいえ、楽曲のネタバレが少し含まれている為、これから参戦される方はご注意下さい。

 

開演前の注意事項

今ツアーでは、開演前に細美さん(Vo.)自らステージに上がり、開演中の注意事項を説明する取り組みが行われた。
(声出しNG、ダイブモッシュ禁止…等。)
最近巷のフェスで色々あった為、こういうのをアーティスト自ら説明してくれるの、凄く安心するし、ありがたい事だと思う。

細美「スコットおじさんが可愛いと思ったら、たくさん拍手してください。」

それはあかん・・・常に拍手しなきゃあかんやつや・・・。

後にスコットさん(Ba.)のMCで判明した事だが、
ツアーをを終える毎に、徐々に言い回しが変わってきているらしい。
「スコットがかっこよかったら・・・」
「スコットが可愛かったら・・・」
「スコットおじさんが可愛かったら・・・」 ←NEW!!

しかも本人、「おじいさん」って言われたと勘違いしてた模様。

 

彼は誰の夢

細美さん曰く、鹿児島には前日入り。あまり出歩けないし、ゆっくり過ごしていたとの事。
鹿児島中央のアミュプラザの島村楽器に立ち寄り買い物をしたが、残念ながら細美武士だと気付かれず…。
ナッシングスのサインは置いてあったのに。

そんな鹿児島の夜、細美さんの見た夢がこちら↓

RADWIMPSのライブを見ていた。
その時、客席の男性が生きたニワトリをステージに投げていた。
その後何故か自分にコメントを求められる。

細美「俺は自分のやったことは自分で責任は持て思うし、
価値観は人それぞれだと思う。
それを踏まえて言うけど…俺だったら生きたニワトリはステージに投げないかな…」

と言ったところ、後にSNSで大炎上。

そのコメント欄に
「あなたはコンビニで鶏肉食べますよね?あれはいいんですか?あれだって生きたニワトリだったんですよ?!」
みたいなこと書かれていたとか。まさに完璧すぎるクソリプ。
細美さんSNSは全く見ないって言ってた気がするけど、絶対見てるやつやん。

 

トディにとって鹿児島とは

トディさん(Gt.)、本公演の客席が元気過ぎる事を大絶賛。

トディ「鹿児島あれだよね、"き"が良いよね、ねぇ。(細美を見る)」
細美「そうなんだ。俺はよく分からんけど。

確かに分からん。分からんから"き"が漢字変換できなかったww

 

ラーメン屋でプロポーズ

イッセーさん(Dr.)は前日、CAPARVO HALLの近くのラーメン屋でラーメンを食べていた。
その間、店員のおばちゃんが、各テーブルのニンニク(確か)を補充していた。
イッセーさん、おばちゃんが補充をしやすい様に自分のテーブルのニンニクの入れ物を前に差し出す。
彼の優しさにておばちゃんに気に入られ、「結婚して」とプロポーズされる。

イッセー「あ、でも僕、横浜なんですよ。」
おばちゃん「いいの。私が横浜に行くから。

いやわかる・・・イッセーさんに優しくされたら結婚して!ってなるのわかる・・・。
(↑去年のアコースティックライブの彼の優しいボーカルに惚れた民。)

 

鹿児島に住みたい

細美「俺、いつまでも東京にいるつもりはなくてさ、次の住処を考えていて。鹿児島いいよな。」
細美「いいんだけどさ、ボーカリストにとって"灰"は良くないんじゃない?」
細美「はい
細美「・・・」
細美「今度からは事前に何話すか決めてから喋ろうwww

唐突な親父ギャグと一人会話のテンポの良さ、最高に可愛すぎました。

 

にじ色の光

今アルバムの中で細美さんが一番気に入っている曲は、
スコットさんが作詞作曲兼ボーカルを務めた"Iridescent Light"との事。
私にとっても今作でTOP1・2を争う曲なので、これは何気に嬉しい。

サブタイトルは"にじ色の光"である事を細美さんが説明するが、
"にじ色の光"という単語で2回連続で噛む。

トディさんが今回一番爆笑していた瞬間でした。
わかるよ・・・あれは可愛かった。

声出せないなりに爆笑(矛盾)してて、頭切り替えるのが大変だったけど、
ライブハウス全体が蛍のようにキラキラ光る演出、美しすぎた…ほんと素敵な曲。

 

ここは鹿児島です

後半戦、感極まった細美さん
「ありがとう熊本!!!・・・・・・間違えたwww鹿児島wwwww」

この2日前が熊本公演。その際にした彼の超下品なMCを今日本人が解説をしていた程度には、熊本も本当に楽しかったんだろうなぁ。

 

今が一番大事だから

ここからは唐突にシリアスモードで行きますね。

細美「こんなご時世でここに来る事を選んだお前らと俺たちは、きっと同じ価値観なんだと思う。
この先何が起こるか分からない。
常に明日があるなんて思ってない。
もしかしたら鹿児島でやれるのは今日が最後だって可能性もある。

でも、最後のライブがマスクをして声が出せないライブだからって、俺は不幸だなんて思っていない。

凄く印象的だったし、全力で頷いた。
確かにこれで最後だとしたら勿論寂しいし、
今回行けなかった人だって、これから足を運べる日が来る未来を願っている。
私も、この先も沢山ライブを見たい。

だけど、どんな状況でもこの瞬間が最高に幸せな景色だという事に変わりはなくて、
私はそれを"今"見たいから、"行く"選択をこれからも続けていくのだろう。

 

それでも自由奔放で開き直っているこんな私でも日常の中で肩身が狭くなることはある。

細美「今日ここに来る事を反対された奴もいるだろう。
会社に黙ってきた奴もいるだろう。

今日が終わってみんなそれぞれの場所に帰ったその先で、
『今日のライブ本当に最高だった!』って話をしても、
きっと分かってもらえねえよ。
どちらかというと俺達の方が曲がってんだし。

だけど、
今日ここに来れて、本当に最高だっただろ?

この一言で号泣だった。
きっとこの先も、誰かの言葉で、もどかしさや切ない思いをする日は来る。
自分が間違ってるんだろうなぁって思っちゃう日もあるかもしれない。
そんな時は、今日の景色と、細美さんの言葉を思い出そう。

 

もしどこかで会えた時は...

アンコール。時刻は19:50。
細美さんは「マンボウだし、時間がないからあと1曲だけ。」と言い、
だけどそのまま少し話を続ける。

「俺達はライブでしか繋がっていない。
お前らとそれ以外で関わりを持とうなんて思っていない。
例えば機材積んでいる時に話しかけられてもウザいだけだし。

それは今も変わらないけど、
でも時々考えるんだよな。

もし俺が死ぬ時とかに、
今日ライブに来てくれたあいつらは一体どんな風に生きているんだろう、
誰にも言えない事とか抱えているんだろう。とか。
それは少し気になる。
いや勿論機材積んでいる時に話しかけられてもウザいだけなんだけどな。

もし、どこかで何かのタイミングで出会った時、
誰にも言えなくて抱えている話を、俺にこっそりして欲しいなと思う。

そう話した後、最後に"彼は誰の夢"が披露される。
私のTOP1・2を争う、もう1曲はこれである。

歌詞が切なくて、優しくて、ライブに行けなかった頃から今までの状況が脳裏に浮かんでくる。
5月に開催されたフェス「VIVA LA ROCK」でもラストに歌われ、その時は号泣だった。

コロナ禍だから出来た曲と思っている。
しかし、先程の細美さんのMCからの流れで聴いて、
コロナ禍に限らず、

「MONOEYESとファンの関係性」

を歌っている様にも思えた。
そう思うと、ますます好きになった。

ライブを終えて、余韻でこの曲をBGMとして聴いていた時、
ステージでの4人の本当に楽しそうな姿と、柔らかい笑顔が浮かんできた。
本当に幸せになれるライブだった。

そしてステージにいる彼らもまた、
この日の私たちの光景を、少しでも思い出してくれたら嬉しいなぁって思う。