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【ライブレポート】BLUE ENCOUNT - tour 2021~Q.E.D:INITIALIZE~

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※ツアー中につき、ネタバレにご注意下さい。
(セットリストを全て載せているわけではありませんが、所々の流れは分かるようになっています。)

2021年9月15日、BLUE ENCOUNTのツアー、Zepp Fukuoka公演に参戦。
私は今年、4月の横浜アリーナ公演にも参戦していたが、
彼らが福岡に来るのは約2年ぶりとなった。

熊本県結成バンド。きっと、九州への帰省も久々だっただろう。
冒頭での田邊(Vo.)の全力の「ただいま〜!」の元気な声に、心の中で「おかえりなさい!」と叫んだ。

今回は昨年リリースされたアルバム「Q.E.D」のツアーで、Q.E.Dの楽曲中心に展開された。
出だしは"STAY HOPE"、ガッツリ会場の心を掴む。

"HAPPY ENDING STORY"→"NEVER ENDING STORY"の流れは、
4月の横アリの時点で気に入っていたので、今ツアーも健在で嬉しかった。
音楽っていいな!ライブっていいな!…と幸せになれるコンボだからだと思う。
NEVER ENDING STORYといえば、私にとって、ブルエンの好きな曲3本指に入る、スーパー贔屓曲。
(昔からの定番曲だが、だからこそ、横アリという大きな会場で聴けた時、感極まって号泣しながら飛んでたなぁ。)
この曲といえば、オーディエンスが歌い・叫ぶ場面があるが、
やはり、コロナ禍の今は声が出せなくて、少々もどかしさはあった。

そのターンで田邊が「大丈夫やけんね!」と、熊本弁で叫んでくれて、やっぱり泣いてしまった。
この2曲の後のアッパーチューン、"VOLCANO DANCE"がまた激アツ。この3曲の流れ、一生定番にしてほしい。

途中、"FREEDOM"、"ユメミグサ"のアコースティックアレンジが披露される。
アコースティック編成はバンド初の試みだったらしい(意外だった)。
FREEDOMの様な曲をあえてアコースティックにするなんて、ブルエンしか出来ないなぁと感心したし、とにかく、えもえものえもだった…。
田邊の英語詩の上手さも際立つ。

それにしても…アコースティックの時に、初めてよっちゃん(Dr.)の全身が見えたんですが…。
半ズボン姿の彼はまるで少年の様だった。私より年上なのに…

後半戦では、発表されたばかりの新曲"囮囚"の初披露があった。
この曲は実はMOON CHILDの"ESCAPE"に触発されて作ったと、
先日の「MUSIC BLOOD」の放送で語られていた。出だしのかっこよさ、確かに通づるものがある。
囮囚、イントロ+Aメロが気に入ってるが、生ライブで体感したら思ってた10倍以上かっこよかった…。
初披露にも関わらず、会場の盛り上がり方は定番曲といい勝負だった気がする(私も含めて)。ぜひまたライブで聴きたい。

MUSIC BLOODといえば、9月10日の放送でバンドが出演しており、今回のライブでその感想が少し語られていた。

田邊「MUSIC BLOOD、緊張してほとんど喋れなかった。」
江口「あんたが一番しゃべってたやん!?」

今回一番笑ったMC。
私は別にお笑い目指したり喋り上手になりたいとは思ってないけど、
彼は人前に出たり、普段のコミニュケーションでも悩んだり苦労した事無いのかもしれない…と考えたら、急激に羨ましくなった。

そして "VS"→"DAY×DAY"、お決まりの銀魂の流れ。
声は出せなくとも、客席のテンションは最高潮。やっぱりこれだからブルエンのライブは楽しい!ってなる。
アンコール無し、ラストは "喝采"で締める。

後半MCで田邊は、この状況でライブを行うことについて語っていた。
ライブを行う彼らも、足を運ぶ私たちも、やはりどこかで誰かには良い思いをされていない。

「思えば音楽を始めた時から否定されたり、不正解だと散々言われてきて。
その度に、くそー!!って思いながらやってきて、それで、この場所にいる。」

「何をしても不正解だという人はいます。
そんな時は、今日の事を思い出してください。
"あなたは正しい"って思ってる、この4人がここに居ます。」

真剣な表情で、田邊はそう語っていた。
思い通りに行かず、葛藤をし続けたバンドだからこその説得力がある。
そんな彼の優しさに、本当に心が軽くなった。

今回は全体的に"明るい"ライブだった様に感じた。
今までの様に悔しくて泣いていた田邊はそこには居なかった。
代わりに、
「この状況だからこそ、あなたの為に、
もっと新しいことを色々考えなきゃいけないって思った。」
…等と、前向きな言葉を沢山発してくれた。
ずっと見てきたファンとして、こういった変化には嬉しくなる。

アルバム「Q.E.D」もまた、今まで以上に"ポジティブさ"が溢れている楽曲が多いと感じている。
まだ色々大変な世の中だし、思い通りに行かない事もある。
それは前提として、その中で、「Q.E.D」の前向きなメッセージを信じて、前に進んでいきたい。
今回のライブに参戦して、一層強く思った。