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今だから出来る方法で - TALK&MUSEUM TOUR/Zepp Fukuoka

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「無観客ライブはしない」

去年、山中拓也(Vo./以下、やまたく)がそう話していた。その言葉は彼なりの正義だと思うし、ファンを置き去りにしているわけではない。
そんなバンドの想いにより、"ライブをしない"今回の有観客ツアーが実現したのだろう。

THE ORAL CIGARETTESの「TALK & MUSEUM TOUR」。
2021年6月1日、その福岡公演に参加してきた。

※ここからはネタバレを含みます。ツアー中の為、今後参戦される方はご注意下さい。

公演内容は、展示、メンバーのトークや客席参加型のゲーム…等。
ロックバンドとして、ライブをしないでツアーを回る事には勇気がいっただろう。メンバーがMCで「ライブ無しにも関わらず、足を運んできてくれてありがとう」と感謝を述べていたり、来てくれるか不安だった事も口にした。
最初に話しておくと、本っっ当に楽しかった。
私はここのところ仕事が多忙で切羽詰まっていたが、良い息抜きになった。何より好きなバンドのメンバーが楽しそうに喋っているところを見るのは楽しい。そもそも4人ともトークが上手で、沢山笑わせてくれた。
他のバンドも是非やって欲しい企画だった。

ステージには近年発売されたシングルのジャケットのパネルが飾られており、ジャケットのデザイン制作秘話等が語られた。
ジャケットデザインはやまたくが考えていると、この日初めて知った。自らがラフ画を描き、デザイナーに依頼して完成させている、との事。
今回、ラフ画を1つ見れたが、繊細な部分まで本当にしっかり描かれていた。それにしても、やまたく、絵が上手である。

通常のライブでの醍醐味、「まさやんショッピング」が今回も実演された。中西雅哉(Dr./以下、まさやん)が某通信販売の社長の声真似を交えながら、面白おかしくグッズを紹介するコーナー。
「オーラルのワンマンに初めてきた人は耳を塞いでいてください(笑)」とメンバーが前置きする程、出だしから強烈なインパクトのまさやん、今回も絶好調だった。
(近くに居た初参戦の女性、所々ビックリしていたところが微笑ましかった)
「皆さんと僕達は強く結ばれていますが…だけど財布の紐は緩めて頂いて」
等と真っ黒なジョークを挟むところも相変わらず。ご時世的に爆笑出来ないのは残念だが、とにかく楽しかった。

「逆再生イントロクイズ」コーナー。
鈴木重伸(Gt./以下、シゲ)が出題者となり、逆再生の音源を流す。やまたく、あきらかにあきら(Ba./以下、あきら)、まさやんの3人は曲名を紙に書いて回答。また、私たち客席も参加が可能。答えが分かれば挙手をし、そのうちメンバーが選んだ1名が回答する。正解者にはプレゼントがある。
人前に出るのが苦手な私は大人しくしていたが、クイズ自体、難易度が高かった。最後に出題されたEverythingはサビでもなければ、ボーカルが入っている箇所ですら無く、見当もつかなかった。全部で3曲出題されたが、挙手で発表した3名の方は見事、全員正解。

客席からの質問コーナー。これについても人前に出るのが苦手な私は以下略。
恐らく、多くの女性ファンが気になるであろう、"好みの女性のタイプは?"という質問、福岡では何故か"中身"縛り。
まさやん:前髪を上げている人(もはや中身ではない)
あきら:家庭的な人
やまたく:自立している人
シゲ:嘘をつかない人
といった感じだった。

最後にメンバーからのコメントがあった。
今年の春フェスの件など、何かある毎にバンドが良くない方向でSNSで話題になってしまう。その事について、やまたくが「皆に申し訳ない」と謝っていた。
正直オーラルに関しては、彼らをよく思っていない人、あるいは一部の行き過ぎたファンの論争にが、少し気に掛かっている。楽曲は素晴らしいだけに勿体ない。
界隈やアンチの暴走について、バンド側に原因は一つも無い。逆に、私達の方が申し訳ない気持ちになる。
ファンのあり方や応援の仕方に対して、それぞれが一度しっかり考えなければならない。自分自身も含めて。

そして、やまたくの「今は応援して欲しいとかではなく、見守っていてくれたら、と思う」のコメントも印象的だった。きっと、"自分達は大丈夫"とファンに伝えているのだろうし、バンドとして、人としての"自信"も感じられた。
改めてオーラルは、素敵な方向に進んでいるバンドだなと思った。

ライブがし辛いこの世の中で、自分達のやり方で会いにきてくれて嬉しかった。
まるで、長年の友人が、自分達の近況を知らせてくれた様な気持ちにもなった。
次は、今度こそは、既に発表されている有観客ホールツアーで会えますように。